経済をみるときのポイント

2016年9月30日 マクロ経済

私は経済をみるときはまず物価をみる。

物価はモノの価値だと思われているが、同時に通貨の価値でもある。

例えば、円高ドル安になったとすると、円が高くなった場合と、ドルが安くなった場合の二通りのケースが考えられる。

物価も同様で、物価が下がった場合は、モノの価値が下がる場合と、通貨の価値が上がる場合の二通りがある。

他のものの値段が変わらずに、原油だけが安くなったとすると、何らかの理由で原油の価値が下がったと考えられる。

最近では産油国の供給過剰や代替エネルギーの普及、中国経済の失速などが考えられる。いずれにせよ、原油自体の価値が下がったわけだ。

価格が下がるとしても、原油と関連したサービスなどに限られる。

一方で通貨価値が上がることで、物価が下がることもある。この場合は原油だけでなく、あらゆるモノの価値が一斉下がることになる。いわゆるデフレだ。

モノが100あってほしい人が120人いたとしても、お金がなくて80人しか買えなければ値段は下がる。この場合は供給過剰が原因ではなく、通貨が稀少になっていることが原因になる。

日銀がデフレ脱却出来ない理由として、原油安を挙げているのは、以上の理由から適当ではない。デフレというのは通貨価値の上昇によるものだからだ。

モノの価値がそれぞれの生産側の事情によって決まるのに対して、通貨価値はどれだけの人が、どのくらいお金を持っているかによって決まる。

消費者物価が下がっているときは、欲しくても我慢している人がいる可能性が高い。これは、昨今の日本の貧困の問題とリンクしている。

発展途上にインフレが多いのは、国内の物不足(生産力不足)と緩和的な財政によることが多い。特にブラジル、ベネズエラなどの南米は生産性が低い割りに、社会主義的な多額の財政出動を行うので、モノと通貨のバランスがインフレに傾いている。

こういった国は生産力の強化と共に、緊縮的な財政が必要となる。モノを増やして通貨を減らすことが、経済を安定させる。

ブラジルやベネズエラの問題はインフレそのものではなく、モノが手に入らないことだ。
お金がいくらあっても、店に商品が無ければ生活が出来ない。

物価上昇率を見れば、その国のモノと通貨のバランスがわかるので、国民生活も推し量ることができるのだ。

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