経済成長とはなにか?

2017年10月15日 マクロ経済

経済成長とはGDPが成長すること

突然ですが、経済成長とはなんでしょうか?結論から言うと、経済成長というのはGDPが成長することということです。うーん、でもGDPっていうのがイマイチピンと来ないんだよね、という人もいらっしゃるかと思います。

日々、私たちはイトーヨーカドーやAコープといったお店で買い物をしますが、売値から仕入れ値を引いた粗利がGDPの部分だと思ってください。

60円の商品を仕入れて100円で売るとすると、40円の粗利益になります。この40円がGDPに計上される部分です。難しくはないですよね。

40円はお店に並べてお客さんが買い物をしやすいようにしたり、お客さんの自宅付近に店舗を作ったりする資金になります。つまり、サービスを提供することによって得られる対価です。綺麗で身近にある店舗や商品ごとに整理されて陳列されている棚など、誰かがはたらくことで維持されています。いわゆる付加価値というものです。

誰も何もしなかったらメーカーをネットで検索して、直接取り寄せなければいけないのでめんどくさい限りです。しかし、お店が色んなメーカーを取り揃えて、しかも整理して比較しやすいようにしてくれています。そういった小売サービスに対して私たちは対価を支払っています。この部分が労働によって生み出された付加価値です。

日本国内で1年間にどれだけの付加価値が作り出されたかが、GDP(国内総生産)です。この付加価値が多くなれば多くなるほど便利で快適な世の中だよね、ということになり、経済成長が大切だといわれる所以です。服にしてもパソコンにしても元になる部品や原材料を仕入れて、加工、販売するはずです。

また、輸出額から輸入額を差し引いた額を純輸出といい、これもGDPに加算されます。2016年は86.7兆円の輸出に対して、81.5兆円の輸入を行っていますので、差し引き5.2兆がGDPに計上されました。

GDP(国内総生産) = 国内で生産された付加価値 + 純輸出

2016年の名目GDPは537兆円でしたので、貿易黒字が占める割合というのは1%にも満たないということになります。貿易赤字になればその分、GDPは下がることになります。

国内で生産された付加価値は更に民間と政府に分けることができます。例えば行政サービスもサービスですので付加価値ということになり、GDPに計上されます。ただ、警察に犯人を逮捕してもらったからといって、お金を払うわけではありません。売り上げと仕入れの原則に反するわけですが、公務員が提供するサービスは、支払われた給料がそのままGDPとして計上されるようになっています。また、公共事業などの政府支出なども含めて政府支出はGDPを構成する重要な要素になります。

GDP(国内総生産) = 民間による付加価値 + 政府による付加価値 + 純輸出

経済成長とはこのGDPが毎年上がっていることを指します。過去、10年間の推移を見るとある程度は順調に上がってきていることがわかります。


内閣府(国民経済計算より)名目GDP暦年(兆円)

2008年の秋にリーマンショックが始まって、翌年は落ち込んでしまいました。回復基調になるまで4年はかかっています。2015年にようやく元の水準に戻ってきたというところです。

経済は成長しているけど・・

こうしてみてみると、リーマンショックという外的な要因を除けば、そこまで経済状態が悪いというわけでもありません。ただ、生活者の実感としては景気がいいと感じる人は、一部なのではないかと想像します。非正規雇用の拡大や過去46年で最低の労働分配率などがその原因として考えられます。

大学生の二人に一人がローンを背負って卒業するといわれています。こういったことからも決して国民すべてが豊かに生活しているとは言えません。親の所得が低いのは非正規雇用だからというわけです。日本全体としてはGDPも回復してきて絶好調のようですが、いわゆる格差の問題はこのグラフからは読み取れません。

そもそも、国内の豊かさを測るために考えられたGDP(国内総生産)ですが、格差という内部的な偏りには対応していないという問題があります。同様に株価も庶民の暮らしと直接的に関連しません。経済成長しているから、経済政策は成功だと考えるのは早合点であり、もっときめ細かく見ていく必要があると思います。

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