岡村さんがラジオで下手をこいて
「コロナあけたらなかなかのかわいい人が、短期間ですけれども、美人さんがお嬢やります。」
みたいな事を言ったようです。
新型コロナウイルスによる影響で、生活苦に陥った女性が風俗で働くようになるという趣旨です。
スタッフの中にもこれヤバいやつだと思った人もいると思うんですけど、生放送で全国に流れてしまったんですね。
発言自体が醜悪で人の不幸に付け込んだ、男のいやらしさが全開の発言なわけですが、ただ、1か月もすれば噂にもならなくなるでしょう。
みんな忘れてしまうんですね。そして、みんな忘れたころ岡村さんの発言は現実のものになります。
さすがに しばらくは 岡村さんも風俗には行かないでしょうが、今回の騒動で「そうなんだ」と思った人もいるはずで、実際に行く人もいるでしょう。
問題はバッシングしても何の解決にもならず、国民の多くは現実的な解決方法を無視してバッシングで満足してしまうことだと思うんです。
岡村さんの炎上は消費されて、現実の問題だけが残ることになります。
人間は汚い面もあって、岡村さんみたいなことを考える人間も少なくはないでしょう。今更、坊さんみたいに高尚な生き方をしろと言っても、目の前の問題には対応できません。
人の不幸に付け込んでいるという意味と、女性蔑視という二重の意味で許せない発言なわけですが、最も大切なのはそういう状況を作り出さないことです。
給付金の10万円なんて全然足りないので、コロナが終息するまで、あるいは普通の生活に戻るまで毎月20万円くらい給付すればよいと思います。
毎月24兆円かかりますが、デフレの日本であればそれだけ通貨発行しても物価の抑制はできると考えます。
同時に政府は食料や日用品等の供給力をあげるための、政策を打つ必要もあるかもしれません。
いくら政府といえども、一瞬でコロナを無くすことはできませんが、一瞬でお金を作り出すことはできるわけです。
生活苦で仕方なく風俗に行くといった、不幸を食い止めることはできます。なぜ、それをやらないのかとやきもきするわけです。
今回の岡村さんの発言のみならず、いわゆるパチンコの自粛の問題もそうですし、コロナの前からある生活保護受給者への蔑視問題も同じような構造をもっていると思います。
多くの人には思い込みがあるように思います。
日本人の多くは経済的に困窮した人を救うことは、限界があるという思い込みです。
もちろん、限界はありますが、現状の日本では、ずーっとその限界は高いところにあるにもかかわらず、それを「もう限界だ」と勘違いしているということです。
そうなると、自己責任論ややっかみ、自粛警察の蔓延まではあと一歩になります。
「自粛によって店が潰れるのは、もともと体力がないからだ」
「税金が生活保護の不正受給されている」
「パチンコ営業などけしからん(店が潰れるかどうかは関係なく)」
といった言動が出てきます。
でも、お金は発行すればいいわけですし、供給力にきちんと投資していればみんなに物資は行きわたって、物価は適正に管理することも可能です。
タイタニックの乗客のように追いつめられると選別の思想がでてきますが、みんな助かるとわかればそんなこともないわけです。
10万円の給付金にしても、公明党が連立解消をちらつかせたら渋々出してきたという話もあるように、国にできることはまだまだあります。
私たちはもっと政治に対して要求していくことが必要です。
そういったことが国は可能なんだという認識を、国民全員が共有することが大切なんだと感じます。