経済成長の質的な転換の必要性

2015年12月21日 国内

政治家やエコノミストは経済成長が必要であるという。確かにそのとおりだが、今の日本で経済成長は可能なのだろうか。経済成長という場合は二種類ある。ひとつはものが大量に売れることで起きるガチの経済成長と、一個あたりの単価が上昇することで起きる物価上昇型経済成長だ。

高度経済成長はエアコンやカラーテレビといった、いままでなかったものが普及して達成されたガチ経済成長であり、同時に物価上昇を伴っていた。売れる量が増えると同時に、一個あたりの単価が上昇していた。

経済成長=実質成長+物価上昇

ここ20年の日本のGDPは横ばいで500兆円前後を行き来している。

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世界経済のネタ帳さんより名目GDP

つまり、実質GDPと物価上昇の合成値が500兆あたりをうろうろしているということになる。実質GDPと物価上昇はそれぞれどのような動きをしているかというと実質的な経済成長は若干伸びている。

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世界経済のネタ帳さんより実質GDP

実質経済成長というのは去年10個売れたものが、今年は11個売れるといったような量的な成長だ。ものが売れないと言われる時代だが、データでみると意外に量的な成長はしているらしい。物価のほうは下がり気味で名目値でみた経済成長を押し殺しており、実質GDPと物価上昇の合成である名目GDPは横ばいということになる。

売れる量は増えているけど、単価が下がっていて全体の売り上げは横ばいというのが、ここ20年の日本の姿ということになる。経済成長するにはこの売り上げを上げるか、単価を上げるかその両方ということになる。

よくイメージされがちな大量生産、大量消費の売り上げ型の経済成長も不可能というわけではなさそうだが、環境や増え続けるゴミなどの問題を考えるとそっちばかりに邁進するわけにもいかない。今必要なのは物価上昇型の経済成長だ。

実は経済成長しなくても国民がみんな豊かに暮らしていくことは不可能ではない。金持ちに課税して貧乏人に配ればいいのだ。毎年同じGDPでも高額所得者に課税して、年金生活者や福祉にまわしていけば経済はやっていける。だが、実際には現政権もやっているように消費税といった、逆進性の強い税制が実施されたりする。

逆進性が強いというのは金持ちからとるのではなく、貧乏人からとる税金のことだ。金持ちから税金をとるというのは政治的にかなり難しかったりする。

500兆円のGDPを1億2千万人で割ると一人当たり416万になる。平均すれば四人家族で年収1264万ということになる。お年寄りから子供まで一人当たり416万円なので、相当どこか(企業)に流れ込んでいるのは間違いない。ところが法人税は減税が議論されていたりする。

金持ちに課税するのが難しいとなると、別の手を考える必要がある。そこで政府が通貨を発行して遣うという方法がある。このときに既存の通貨の量に加えて新たに発行される通貨がでてくることで、それまでの通貨価値が下がって物価が上昇する。

これがリフレ派のいう理論だ。リフレを標榜する大学教授などは日銀が資産購入するだけで物価上昇が起きると言っていたが、実際には個々の財布の中まで入らないと物価上昇は起きない。そして、個々の財布にお金をいれることができるのは政府だけだ。日銀はそれができない。

政府が年金や医療といった社会保障を充実させて、そのための通貨発行を行えば物価は上昇するのだ。ここで政府が支出するのはあくまで新たに発行したお金であって、税金ではない。逆に言うと累進課税が十分でないなら、物価上昇がある程度なければ所得の偏りが出ていることになる。つまり貧富の差があるということだ。

金持ちがいくら贅沢な暮らしをしても構わないのだが、貧しい人が貧しい暮らしをするのは限度がある。国民生活を考える場合は貧困という下から目線で考えなければならない。

金持ちの
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