個人消費が落ち込んでいるのをデータで確認してみた。

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個人消費が落ち込んでいるとはよく聞くが、実際にどの程度落ち込んでいるのか確かめてみた。

 

9月の実質消費支出、前年同月比2.1%減 天候不順受け

総務省が28日発表した9月の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は1世帯あたり26万7119円で、物価変動を除いた実質で前年同月に比べて2.1%減少した。減少は7カ月連続。QUICKがまとめた市場予想は2.7%減だった。台風の上陸や天候不順を背景に食料や衣料品などへの支出が低迷した。

 

2人以上の世帯の9月の支出は前年同期比で2.1%減少し、7ヶ月連続で減少しているらしい。経済は四半期や半年といった短期で一喜一憂しても仕方がない。10年くらいの長期でみると日本経済の趨勢がよくわかる。過去10年間の実績を表で確認してみる。

 

平成19年9月 281448円
平成20年9月 281433円
平成21年9月 277110円
平成22年9月 275367円
平成23年9月 270010円
平成24年9月 266705円
平成25年9月 280692円
平成26年9月 275225円
平成27年9月 274309円
平成28年9月 267119円

 

平成19年が一番多く、徐々に下がってきているのがわかる。平成24年の12月に第二次安部内閣が発足して、3本の矢のやる気がまだある平成25年は少し盛り返しているが、今年はまた下がってきている。天候不順によるものという説明も虚しく10年間下がり続けているのだ。

老後の不安のために支出が滞っているという意見もあるが、本当にそうだろうか?下の表は過去9年間の総世帯の平均年収だ。

 

平成19年 551万
平成20年 547万
平成21年 535万
平成22年 521万
平成23年 520万
平成24年 515万
平成25年 520万
平成26年 514万
平成27年 515万

 

平成19年をMAXとして徐々に下がってきている。収入が減れば支出も減らさざるを得ない。平成25年は3本の矢のやる気がまだあったので、若干盛り返しているのがわかる。

 

給料が減れば支出が減り、支出が減れば当然物価は下がる。

消費者物価指数(10月28日発表)
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支出することで物価が決まる。逆に言うと物価が下がるというのは、不景気そのものだ。安くなっていいと思うかもしれないが、それ以上に給料は下がっていることに注意したい。

個人消費はジリ下がりなのだ。

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